J1 第30節 湘南ベルマーレvs北海道コンサドーレ札幌 Shonan BMW スタジアム平塚
おそらく今季最後の観戦、アウェー湘南戦。平塚駅から歩いてスタジアムへ向かったが、商店街は湘南の旗がはためき、趣は少し違うが鳥栖を訪れたときに似た温かみを感じた。電車が少し遅れたため着いた頃にはゴール裏はほとんど隙間がなかったので、深く考えずにとりあえずスタグルを謳歌。戻って通路をうろうろしていると、中心部の最後部付近に運良く入れるスペースがあったので、ちゃっかりと陣取ってチャントに参加した。一つ前のマリノス戦では日産スタジアムの形からアウェーエリアが幅広に分散してしまい、中心部が遠くて今ひとつ満足に叫べる状況になかったので、今回は前も後ろもチャントという東京戦以来の一体感が心地よく、憂さを晴らすように声を張った。私は跳ねたり腕を突き上げたりはどうにも苦手なのだが、声を出すだけなら割合臆さず続けることができる。
象徴的な出来事は、必死にチャントを歌っていたら、いつの間にか試合が始まっていたことである。キックオフの笛が聞こえなかったのもあるが、それほど応援に夢中になっていたのだろう。ゴール裏を敬遠していた昨シーズンからは考えられない変化である。
内容的には湘南を圧倒しながら一点が遠く、ワンチャンスを決められ先制を許す展開となってしまったが、後半早々CKからジェイが押し込み追いつく。その後FKからのサインプレーを鮮やかに決められ勝ち越されたが、カウンターからチャナティップのシュートが相手に当たってゴールに吸い込まれ、ドローに持ち込むことに成功した。
後半にゴールが決まるということは、目前で歓喜が起こることを意味する。選手が駆け寄ってくる瞬間は、現地ゴール裏観戦の醍醐味の一つといって良いだろう。それが二つ見られたことは格別だったが、欲を言えばもう一つ見たかったところではある。ただ、川崎・横浜と勝てない観戦が続いていたので、このドローは久しぶりに視線を落とさないで帰路につける遠征を提供してくれた。個人的に、昨年のアウェー広島戦の後の感情に、少し似たものを感じた。
入場者数:11,982人
アウェイサポーター立見