J1 第14節 FC東京vs北海道コンサドーレ札幌 味の素スタジアム

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昨年のアウェー東京戦は中〜下位のカードで、札幌にとってはアウェー初勝利を上げた印象深い一戦だった。今年度、それが2位対3位の上位対決になるとは、誰も想像していなかっただろう。それが日曜開催の、第14節では時間的に最後のカードになっていたというのも、不思議と因縁めいたものを感じる。

昨年と同じ雨中の決戦、ジェイが復帰後即先発、都倉とツインタワーを組んだのも昨年と同じ。互いに互いの良さを消し合うような一戦は、一進一退の攻防と両GKを中心とした好守の応酬の末、スコアレスドローに終わった。微妙なオフサイドで取り消された永井のゴールと、微妙なハンドで取り消された菅のアシストが認められていれば、1-1だったというところか。上位対決に恥じない、熱い一戦を繰り広げてくれたことを誇らしく思った。

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この一戦で印象的だったのは、何より試合前のゴール裏の雰囲気だった。やはり東京は、札幌のアウェー戦のなかでは段違いに人数が多い。そこに、3位と躍進している札幌の機運がプラスされ、1F席は2F席を、2F席は1F席を見遣りながら相互に交わし合うようにチャントを起こし、自分が出した声量も耳に入るボリュームも、聞いたことのないような凄まじいエネルギーだった。そこに居られることを、嬉しく思った。ゴール裏をどこか近寄り難いと思っていた昨年の気持ちは、既に消失していたかもしれない。雨中の決戦は、昨年より激しい雨で全身ずぶ濡れになったが、それを厭わない気持ちになれたのも、あの場所に近いところに居たいと、暗に思わされたからだっただろうか?

試合後、ずぶ濡れになった服を着替えたものの、雨に寒風も加わり体は冷える一方。バス待ち中も雨は容赦なく叩きつけ、靴は海中に足を突っ込んだようなもの。バス内でも程よい冷房に追い打ちをかけられ、家に着く頃には人生の極限に到達した感があった。風邪こそ引かなかったものの、進んで濡れに行くならば少々対策が足らなかったかもしれない。

入場者数:24,589人
ビジター自由