JリーグYBCルヴァンカップ 決勝 北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ 埼玉スタジアム2002

埼スタを訪れるのは今年2回目である。1回目は3月2日、いつものようにビジター側の南ゴール裏から見守る浦和戦で、寒風のなかチーム全体が躍動し、2-0で華々しい今季リーグ戦初勝利を飾った。あれから7ヶ月あまり…北ゴール裏から、今度はルヴァンカップの決勝でここを訪れることになるとは、さすがに予想しなかった。こういったときの気の持ち方が分からず、まだ決勝に進むかもわからない段階でリーグからアナウンスされた先行抽選に申し込んでしまい、北ゴール裏のチケットは早々に押さえてあった。ガンバに負ければチケットは紙屑になるところだったのだが、リーグ戦の0-5敗北を見事に覆し、2試合合計2-2アウェイゴール差でガンバを退け、ファイナリストの資格を得た。2016年からの現地参戦で日が浅い私は古参の方よりは緊張しなかったはずだが、いざ試合一週間前にもなると地上波にも取り上げられはじめ、前日頃には血が沸き立ってくるのを感じていた。

埼スタへの道中、駒込駅でユニ姿の私に話しかける者がいる。小さな男の子をおんぶしながら歩いてくる父親だった。「頑張ってください」「知り合いが飛行機が飛ばなくて行けないみたいで」前日の豪雨の影響で、特に航空便には欠航が相次ぐなどの影響が出ており、代替手段で何とかたどり着いたような道内在住者の方が少なくなかったのである。私はというと喉風邪からの病み上がりで、試合前一週間をヨウ素スプレーとともに過ごしたような体たらくであったが、いざスタジアムに着くと、よどみなく声が出せる。一種のアドレナリンだったのかもしれないが、間違いなく心身ともに充実感に溢れているのが分かった。

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ふと、2017年10月の味スタを思い出した。あのとき、不調の東京に比べ残留へ向けて意気込む札幌サポーターの勢いが圧倒的で、試合前から勝てる、と確信できるような雰囲気だった。今回はさすがに相手がJ王者の川崎だし、そんな簡単には行くまいとも思ったが、ゴール裏の盛り上がりはある意味あのとき以上だった。初のファイナリストとしての意気込みが全員から伝わってくる。スティングのエコーを快晴の青空に轟かせながら、どんな難しい状況でも声援を送り続けることを決意した。


J公式のアップロードした舞台裏動画を観ると、川崎の選手がウォーミングアップのためにロッカーから出てくるあたりで、札幌のスティングが響き渡っていることが分かる(上記4:15~)。何の勢いもないチームよりも、ああいった圧を試合前から相手にかけるということは、試合を決定的に左右する要素ではなくとも、決して無意味ではないことが分かる。

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試合は序盤から動く。福森のサイドチェンジを受けた白井が車屋を振り切ると、ゴール前へクロス。こぼれ球を菅が逆足で豪快に蹴り込んで先制。望外のスタートを切る。このまま試合を運べればかなり優勢、という中で前半ロスタイムに阿部の同点弾を浴びたことは悔やまれたが、トータルで見れば1-1折り返しは決して悪くない。ハーフタイム明けのバビロンの河でチームを鼓舞するも、後半は少し勢いが落ち、よりにもよって終盤の88分に小林の逆転弾を浴びる。もはやこれまでか、と思いながらも、これまでロスタイムに何度もゴールを上げてきたチームの力を皆信じていたのではないだろうか。最後まで、誰も下を向いていなかった。ゴリ押しで得たラストプレーのCK、札幌ドームのゴール裏を思わせるような手拍子の雨の中、福森のインスイングが蹴り込まれる。誰が触ったのか即座には分からなかったが、間違いなく、新井の守るゴールを破ったのを確認したときのゴール裏の狂喜乱舞はすごかった。ハイタッチの雨あられ。背後の大型ビジョンで背番号8のヘディングを見届けたときの、サポーターの熱を帯びたような感動は、言葉にはおおよそ言い表すのが難しい、魂の打ち震えるような時間だった。泣いている人もいた。数々の大怪我を乗り越えてきた深井のことは、サポ歴のそう長くない自分でも分かっているが、古参の方ほど、感極まるところがあったと思う。当然声量は落ちるどころか一層強まり、延長戦へ向けてGO WESTが高らかに歌われるなか、不思議と自分も落涙していることが分かった。あれが深井に対するものだったのか、延長まで持ち込んだチームへのものだったのか、今もって分からないが、それら全ての集合体だったのではないかと思う。

延長戦ではチャナティップが谷口に倒され絶好の位置でFKを得る。VARが走る。札幌ゴール裏からはファウルの位置がよく見えず、PKの可能性についての審議かと思ったが、結局は谷口がDOGSOによる退場となった。さらに福森の直接FKは見事ネットを揺らし、札幌の初タイトルはぐっと近づいた。しかし、退場者を出した相手に対してそこまで優位に試合を運べたことがないことが分かっていたから、緩まずに応援をし続けていたつもりだった。のだが…、延長後半、またも小林に決められる。瞬間、嘘、と口からこぼれたことを覚えている。なんというジェットコースターのような試合か。しかしここまで来たら試合終了のその瞬間まで、声を上げ続けるほかない。結局10人を相手に延長の30分で勝ち切ることはできず、PK戦へもつれ込んだ。


ソンユンは6月の等々力でダミアンのPKを止めているが、この日は簡単にセーブとは行かなかった。しかし車屋がPKをバーに当て、札幌のルーカスが決めたところで、またもタイトルの実像が目の前にはっきりと浮かんだ。直樹が決めれば優勝のところを、新井の見事なセーブで阻まれた。良いコースに蹴り込んでいたし、あれはキーパーを褒めるよりない。サドンデスに入り、進藤がスポットに立つ。あとから、相当の勇気を持ってあの場所に立っていたことが分かったが、進藤の姿を見たときに頭をよぎったのは…強心臓に見せかけて、ナイーブなところも持っているはずの男だ。もしこれを外したら…進藤にとっては本当に良い薬になるはずだ。こんな経験、そう得られるものではない。ここで優勝した方がもちろん良いが、仮に敗れるとしたら、これから札幌を支えるであろう若手に、何物にも替えがたい経験を与えた上で敗れるのが、最も理想的ではなかろうか。…これらすべてが試合中によぎったわけではないが、最終的に進藤のシュートは新井の正面を突いた。10時に埼スタに入ってから6時間近く経過していたはずである。試合は終わった。120分でも勝負のつかなかったルヴァン屈指の大熱戦は、PK6人目で勝敗が決し、札幌は準優勝となった。目の前ではっきりと像を結んだタイトルは、静かに雲散霧消した。

その瞬間の私は、事実を反芻するようにしばらく立ち尽くし、川崎がカップを掲げる頃には椅子の上で灰のようになっていた。口惜しい気持ちは確かにあるが、悔いは無いな、と思った。試合のなかにおいて出来ることは、選手が皆やり切ってくれたように思う。またこの舞台に立てる日が簡単に来るとは限らない。だが…正直最近、ちょっとチームを不甲斐ないと思う機会が増えていた。去年ACL目前まで行った躍進を見た直後だからだろう、中位に甘んじてよいのかのごとく、リーグ戦で奮わない選手たちを見ては、もっと出来るだろう、覇気がない、と感じることが多くなっていた。しかしこの試合は…地上波でも放映されていた決勝戦は…誰に見せても恥ずかしくない、ファイナリストの名に恥じない名勝負だった。実際、試合後の報道でも、そのように受け止められていた。このチームを応援していて良かったと、久しぶりに強く思った。そんな試合をこの目で見届けられて良かったと、心底感じた。札幌がタイトルを取る日まで…まだまだ、応援し続けることができる。こんな試合を演じてくれたチームへ、私は心から喝采を送りたい。私はユニフォーム姿のまま、誇らしい気持ちで帰路へついた。

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入場者数:48,119人

自由席北

2023シーズンを振り返って

2020(1st)、2021(2nd)とユニを連買いしてしまっていたので暫く控えるつもりだったが、完全モノトーンの3rdユニに惹かれすぎてオーセン購入。夏場は着にくい白だが春先の遠征で黒のハイネックに重ねて愛用していた。

2023シーズンの初現地参戦は3節のAWAY新潟戦から。2017以来の新潟。あのときは現地参戦はじめてまだ数試合目で、ユニすら持ってなかった。まだまだ新参の部類だけど、あれから随分場数を積んだものである。開幕2試合がしょっぱかった分、この試合はドローだったものの良い内容だった。青木、ゴニといった昨季終盤活躍した面々や、新戦力の浅野も初ゴールを上げ、今後に期待を抱かせた。

ルヴァン開幕はKITENさんにて。居合わせた札幌サポの先輩2名と酒の入った観戦はなかなか面白かった(結果はゴールレス)。

次の参戦は実は未到達だったヤマハスタジアム(ルヴァン)。現地観戦を始めてからなかなかタイミングが合わなかったのだが、カテゴリを異にして初来訪の機会を得るとはサッカーの不思議なところである。ゴール裏に入ったものの雨と寒さで気力が充実せず、そろそろ(気持ちが)若い人に譲るべきなのかもしれないな、等と弱気な気持ちも覗く反省の多い遠征だった。終盤に勝ち越すことになるこの試合、立て続けのCKの際にゴール裏を煽ってくれたミランの姿が印象的だった。出間くんとの混同ゴール、ナイスだったよ。

ルヴァンが続く。この三ツ沢は勝てず。

続けて、久しぶりのAWAYセレッソ戦。最近の大阪遠征は吹田が多かったので、セレッソは2017以来、当時は改修前のキンチョウだった。金子と駿汰のゴールで格別の勝利。桐耶の快進撃はこの辺りからだったか。

ルヴァンのHOME鳥栖戦はフットニック恵比寿で観たのだが、このとき隣に座った大学院生の男の子が面白かった。

鳥栖サポですか?」

院「いえ、■■サポなんですが、最近チームがマンネリなんで観ても面白くなくて…こっち観た方が面白いかなって」

「気になる選手がいるとか?」

院「実はちょっと大学サッカーやってたんですが、鳥栖の●●選手が知り合いなんです」

「マジですか」

院「札幌の▲▲選手もよく知ってます。今日出ますかね」

こんなこともあるんだなあ。先のKITENさんといい、今シーズンは一期一会に恵まれた年だったかも。試合はスパチョークの来日初ゴールもあり4-1で札幌が快勝。彼は隣に座れて楽しかったです、と私を喜ばせるようなことまで言って去っていった。ソーセージの一皿でもおごってあげればよかった(笑)。

この頃は札幌の得点力が爆発していたのだけど、たとえば4-1で勝った横浜FC戦も浅野のゴールで追いつくまではかなり怪しい試合運びをしていたりで、得点数の割に会心の勝利と断言できない微妙な気持ちでいた。もちろん表面上は大勝に浮かれてしまう部分もあって、そうならないようにとブレーキを掛け続けるような日々だった。

そんな「危うい勝利」の権化ともいえるような試合が日立台。確か台風もあって参戦するか迷った覚えがあるのだけど、超大味試合…いや、そんな口悪く言ってもしょうがないか。大スペクタクルを目撃できて幸運だったと思う。得点者9名が皆異なる日本人だったというのも珍しい。

台風ではないが強雨の試合だったのが福岡戦。ポンチョが体に張り付くような湿度の試合は尻すぼみ系逆転負け試合。今の戦術になってからとかく夏場はこういう内容の試合が多い気がするが、おそらく戦術だけが理由ではないのだろう。

盆の帰省中に鳥栖戦に参戦。浅野に久々のゴールが生まれ、勝てなかったものの少し気持ちが上向いたのを覚えている。ただ、その後の酷暑の京都戦は完敗し、去年も京都戦は負けたなあ…退場者のいない今年の方が苦戦してるなあ…等、弱気が頭をもたげるように。

ルヴァンは8強に残ったものの、マリノス戦はアグリゲートでひっくり返されてあえなく敗退。今季の三ツ沢は(横浜FC戦に行けなかったので)個人的に連敗となった。

なんと、この9/10を最後に札幌戦の現地参戦はお終い。今季終盤に関東の試合が少なかったし、最後の味スタ(勝利)も仕事と重複して行けなかった。今季もけが人続出のなか中位に持ちこたえたのだから良いのだけど、終盤に盛り返した昨季に比べ明確に上向きな気持ちになれず、まるでルヴァン準優勝のない2019シーズンのような尻すぼみ具合だった。こういう気持ちにまみれるのも、J1定着後の新たな苦しみとして乗り越えていかなくてはならないのだろう。そういうときの処方箋も既に知っていて、中立の試合をいくつか生観戦して(何故か清水vs大宮を観にわざわざ日本平まで行ったり)自らの応援しているチームの存在を再認識したりしていた。

現時点で小柏、駿汰の国内移籍が確定した。金子はGNKディナモザグレブクロアチア)で調子を上げ、完全移籍が濃厚である。2024は明確な入れ替わりの年となる。ミシャが続投すると仮定して(現時点で確定の報が無い)、戦術理解に時間のかかるミシャ戦法において選手の大幅入れ替えは非常にハイリスクである。しかし、結局のところ後ろ向きの戦術で延々と残留争いを繰り返すよりも、ある種身に余るほどの最先端の戦術で苦労しながらも若手選手を呼び、育て、売り、資金を得、クラブの体力を少しずつ上げていくところに可能性を見出すプロビンチャが今の札幌なのだろう。たとえば甲府はJ2ながら天皇杯さえ獲得した。いつか札幌がカテゴリを落とすことがあっても、ときにこんな成果を上げる可能性を持っていたら素晴らしい。有望な選手が毎年来てくれる今の流れを、ミシャ紀から先の未来でも続けていかなくてはならない。

上記の大学院生はチームのマンネリ化を嘆いていた。幸か不幸か、来季の札幌は半ば強制的にマンネリでは居られない。覚悟を持って、入れ替わりの年たる2024シーズンを迎えることになる。

金子拓郎のクロアチアメディア採点まとめ

札幌からGNKディナモザグレブクロアチア)にレンタル中の金子拓郎が活躍していますが、SNS上で回ってくる情報はSofascoreの機械採点ばかり。それはそれで良いのですが、どうせならば現地メディアの生採点を見てみたい…ということで、探して見つけたものを簡単に訳してまとめてみます。Google翻訳を基に日本語の言い回しに合わせて脚色した個人的メモに過ぎませんので、誤訳御免で。全部の試合は網羅できないと思いますので、気になる方はご自分で探してください。

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2022シーズンを振り返って

チャナティップが川崎に買われる衝撃から始まった2022シーズン。新戦力にガブリエル・シャビエル、興梠(浦和からレンタル)らを迎えて臨んだリーグ戦は開幕6試合ドローの後、鳥栖に0-5大敗し、一気に危機感が高まる。しかしその後は引き分けをはさみながらA名古屋、H湘南、H京都と白星を積み重ねることができた。

今季初参戦はかなり遅くなってしまい、Aガンバ戦。急遽現地参戦を決めた一戦、昨シーズンの吹田は5-1で大勝したがこの日は相手GK一森が止めまくり、ゴールレスドローに甘んじた。気温もそれなりに上がりつつあった時期で、北国のチームが調子を落とし始める時期に足がかかっていたともいえる。

夏場、レッドカード乱舞の地獄が始まる。H柏戦で福森、A神戸戦でシャビエル、A京都戦で菅野が退場。特に福森と菅野は前半の早い時間で、たたでさえ苦しいバイタル事情が一層逼迫した。アウェーの2戦はどちらも参戦したが、全敗となった。

初めて訪れたノエスタ(2017に神戸遠征したがユニバーだったので)。良い雰囲気のスタジアムだったが、あまり札幌が勝てた記憶はない。2019のような対神戸の相性が戻る日が来るだろうか。

サンガスタは吹田以上のプレミア感が素晴らしかった。数的不利で負けてしまったが、今度はこの地で勝ちたい。執筆時点で京都はプレーオフ圏内だが、来季はどうなるか。

時期は前後するが、6月はカップ戦にも二つ参戦した。まずはルヴァン杯プレーオフステージの2nd leg、A広島戦。たまたま西日本におり、広島は決して近くなかったがこれも縁と山陰から馳せ参じた。試合は1-1で久しぶりに敗戦ではない試合を見ることができた(エディスタでこの気分を味わうのは、ちょっと2017シーズンを思い出した)が、アグリゲートスコアで完敗。ルヴァンに対する思い入れがすっかり深くなった札幌サポーターとしては、やはり一定量の悲しみがあった。

ものすごい湿気の日で、アストラムラインで眼鏡が曇りまくっていたことを思い出した。選手にとってその点でも簡単ではなかっただろう。

もう一戦は天皇杯3回戦のA甲府戦。2017以来に甲府を訪れたが、あのときは敗戦と深井の大怪我でまるで良い思い出が無い。J1に定着したチームの意地を見せてほしかったがやはり連戦からの立て直しに苦しみ、逆転負け。試合後の選手挨拶では容赦ないブーイングが浴びせられ、思えばここが今季の底だったようにも思う。その後甲府は見事に天皇杯優勝。チャンピオンチームに敗れるならば納得も行くところか。

リーグ戦に話を戻すと、その後の現地参戦も無惨に負け続けた。A川崎2-5、A東京0-3、A柏0-1。この辺りから、降格も覚悟せねばと思うようになる。

やられたらやり返せ、は福森退場の煽りを受けて1-6で大敗したホームでの対戦を受けて。返り討ちに遭ったが、今季の対柏はとことん巡り合せが悪かったとしか言いようがない。実は日立台は初参戦で(今まで尽くタイミングが合わなかった)、噂に違わぬ近いピッチを前に勝ち試合を見られなかったのは残念である。

味スタでは久々の声出し応援が解禁されたが、残念ながら1ゴールも上げられない敗戦となった。個人チャントなどはほぼ歌われず、再開に際してUSの方もいろいろ模索されていたのだろうか。スティングには、やはり感じ入るところがあった。

8月。救いのある結果となったのは5-1のA湘南戦勝利。通常であれば夏場のこのアウェーは参戦していたはずだが、帰省と、何故か湘南に行く気が起こらず不参加。こういうときに限ってチームは勝ってくれたりするものである。イニエスタ観に行く?と聞いたら乗り気になった両親をエスコートしたH神戸戦はイニエスタ不在、試合も完敗で良いこと無し。母が試合終盤に一度だけこぼした本音「弱…」に、何故だか私がやたら弱気になった。湘南戦の大勝がなかったら、もう少し落ち込んでいたかもしれない。

ここまで、現地観戦で勝利は一度も無し。決死の覚悟で臨んだ2017シーズンでさえH大宮戦など早い時期に勝利を見られていたことを思い返すと、今季は負けることに対する耐性も少し弱まっていたのかもしれない。2016から現地観戦を始めて、現地に居なくとも試合はリアタイ(または情報遮断後にフル視聴)することが常なのだが、初めてその集中が途切れてしまったかもしれないHセレッソ戦。今季は間違いなく、この試合が最も大きな転機となった。こういうときに限ってチームは以下略。別の用事をこなしながらもチラチラ映像は観ており、確か先制されるところまでは把握していたはず。その後、試合終了まで情報を追うことができず、遮断したまま続きを見ようと思っていたはずなのだが、どうしてかネット上の他サポの言葉が目に入ってしまったのである。「札幌」「劇的」。あれ、勝ったのか…?

ゴニ、値千金の初ゴール。青木、渾身のブザービーター

…これをリアタイできなかったのは、集中を欠いた私に与えられた罰かもしれないが、とにかく上手く行かなかったシーズンにおいてこの2-1勝利の喜びは5-1で勝った湘南戦とは比較にならず、映像を浴びるほど再生しながらその後一週間を過ごしたことを覚えている。

その後の磐田戦。タフな試合をこなした後に調子の悪い相手と闘うのは危険とも思ったが、4-0大勝(内容的には10-0とミシャは表現し、他サポも納得するほどだった)。拍子抜けである。ジュビロはなぜ死物狂いで来なかったのかと訝ったが、行きたくとも行けない構造上の噛み合わなさがあったのかもしれない。

ここからの上位食いの様相は、今までの低調は何だったのかという輝きであった。まずはAマリノス戦。セレッソ戦後に直ちにチケットを買い求め久しぶりの現地参戦は0-0であったが、首位相手を思えば善戦である。日産連続得点記録もここで止めたようだし。元赤黒戦士ロペスの得点取り消しは、なんちゅーかドンマイ。他サポの評価は概して「まあファールだけど、あれを取るのもフットボールの楽しみが…」という感じだったので、運もあったろう。

ともあれ、今シーズンを振り返ったときセレッソ戦を上回る試合は無いだろうな?劇的さ、重要度どちらをとっても。そう思っていた時期が私にもありました。まあ、重要なのはセレッソ戦に間違いないし、ゴニと青木のゴールは本当に大きかったなと思うわけだけど、それにしても厚別ラストのH川崎戦。なんぞこれ。誰もが2019ルヴァン決勝を思い出したであろう展開。点の取り合いで3-3になるのも、札幌が巻き返して川崎がDOGSOを犯すのも、完全なるシナリオ再現試合であった。終盤、川崎にバンバン怪我人が出ていくのは少し気の毒だったが、そういうアドバンテージをきっちり活かせたのは(数的優位で勝てなかったルヴァンと比しても)札幌の強くなった部分だろう。とりあえず小林悠、お前の顔はもう見たくない(うちに移籍する場合を除いて)。 小柏の決勝弾で100分超えの激闘を締めくくり、4-3勝利を挙げた後の憮然とした小林悠の顔を見て……ごめんなさい、少し気持ちよかった。それにしても、どういうドラマだ。最後の試合かもしれないと言われた厚別が、これをラストにはさせないよと言わんばかりの蝋燭灯火的聖地具合であった。

シャビエルが一気に給料に見合う活躍をし出した時期だったなあ。テクニシャンだけだと思ってたのにミシャの鬼走り戦術にしっかりフィットしてきたのは嬉しい驚きだった。両軍走行距離一位を叩き出した試合もあったような。さすがトッププロは違うということか。ルーカスもムラのあるプレイが無くなってきて、献身的に走るだけでなくゴールにつながる極上の技術が終盤これでもかとほとばしっていた。

A浦和戦、今季唯一、声出し応援に参戦。勝てなかったけど、ルーカスのゴールが我々の面するゴールに吸い込まれてくる感覚は格別。立体マスクを使った以外はさしたる準備もしなかったけど、意外と覚えてるというか声が出せるもので。思えば2019ルヴァン決勝以来の声出し参戦で、偶然にもどちらも埼スタでの試合であった。

A広島の鬼門も遂に突破。向こうのタイトル奪取後のバイタル的ダウンもあったかもしれないけど、ルヴァン王者にしっかりリーグで勝てたのは大変良い。降格も懸念された下位大混戦のシーズンは、この試合をもってようやく残留を果たした。残り1節、昇格一年目の2017シーズンよりも遅い残留決定であった。とにかく今シーズンは終盤の追い上げがすごく、ある意味2017シーズンに近かったといえるかもしれない(あれはジェイの活躍がスーパーすぎたのだけど)。夏の補強2枚がフィットしたところも似ていたといえる。セレッソ戦の反省を活かし、凄まじいドラマとなった川崎戦をしっかりリアタイできたのも良かった。

最終節、H清水戦。W杯の関係で11月頭だったこともあり、初めてホーム最終戦に参戦することができ、最後の最後で、遂に現地で勝ち試合を観ることができた。何もまた4-3をやることもないのに…とは思ったが(残留争いの京都、ガンバ方面は阿鼻叫喚だったようで)。なんだかんだ勝てたのは良かったけど、青木の決勝点から試合終了後にかけて、私は清水サポの席を凝視していた。直視できなかった時間もあったけど。眼の前でチームが降格する、それも2016シーズンにJ2でしのぎを削った清水。

複雑だった。それでも試合途中に清水が勝ち越したときには、いやここまで来たら我々が引導を渡すのだという良く分からない感情にもなったけど。あの8-0も現地で観ていた私には、2016の劇的勝利試合から連なる何かしらの思い入れがあったのだな。爽快な逆転勝ち、私にとっては今季現地初勝利の喜びが溢れるはずなのに、不思議と目が水気を帯びてくるのであった。
これは、私が過去を深く知らないからもあるだろう。清水が札幌をお得意様にしていた時代から応援してきた人に取れば、今回の結果は痛快な見返しだろうし、清水を気の毒に思ったとしたら何を甘いことを、となるだろう。実際私もそんな感情が湧いてくるのを戒めたかったし、徹底的に叩き潰さないとまくられるぞ、とも思った。後半失点を重ねたとはいえ最後しっかり勝ち切ったのは、私は自分のチームを誇りに思うべきところであろう(そういやこれもゴニと青木だったな…)。

隆盛を誇った静岡の2チームがトップカテゴリーから消滅する。今度はこちらが「いずれ雪辱を」を受ける立場である。返り討ちと言いたいところだけど、それとは別にして。チームがある限り、遠かれ上手くいかなくなる時期は来るだろう。私は、自チームが降格するのを生で味わったことがないのだ。そのとき、こちらがJ1で、カップ戦で、あるいは代表選手、海外選手輩出で、何らかの成功を収めていれば収めているほど、降格を受け入れられず苦しむのだろう。そのとき、私は今日凝視した光景を思い出すことと思う。あのとき清水の方々がどう振る舞っていたか。一頻り泣き、しかし過去の栄光にすがることなく、謙虚にやり直さねば。再構築しなければ。また上がったときに簡単に崩れない、確固たる地盤を作らねば…。そうか、そのときを思って私はあの光景を見つめていたのか。我ながら無用な未来視とも思うが、サッカー観戦におけるまた一つ大きな経験になった。

来季はミシャ6年目。とにかくここ2年の主力引き抜きや怪我人続出を免れて、2018・2019のような望外の躍進を、そろそろ又見たいところである。

 

2020 - 2021シーズンを振り返って

コロナ禍の2020 - 2021シーズンについて全く触れられないまま2021年が終わろうとしているので、簡単にまとめておきます。

2006年から続いたKappaさんユニもこれが最後。ウインドジャケットなどのアパレルも気に入っていたこともあり愛着の深かったKappaさん。ユニフォームをそんなにバカスカ買えない私は2008年にようやく購入していた赤黒が一着あったものの、さすがに最後となると買わねばとということで初めてサポーターナンバー12を入れて購入。シンプルで黒成分もそこそこあるのがお気に入りで、試合時のファーストチョイスになりました。

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合間を縫っての。せっかく買ったユニも状況上なかなか着られる機会がなく、ホーム広島戦で初めて着ての参戦が叶った(試合は完敗だったけど)。2016から現地参戦を初めて、意外にも初の厚別参戦だった。高校までの間に学校のイベントとかで一度は来ているはずなのだけど。

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結果的に2020は戦術転換のシーズンとなり、かなり負け試合が多かった。未来への投資と思いつつ、降格なしのレギュレーションとなったシーズンにおいてしっかり残留圏にとどまったともいえる。大分でドロー、埼スタで勝ち試合を見ることができた。

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2021シーズンからサプライヤーはmizunoさんへ変更となり、相澤クリエイティブ・ディレクター直々のデザインというなかなか贅沢なユニフォーム・プロダクションとなった。前年に買っていたので今年は控えるつもりだったのだけど、2ndの黒ユニにしっかり心を射抜かれてしまい購入。番号は入れなかったのだけど、今思えばこちらにも12入れても良かったなあ。白の縁取りに赤の番号はあまり好評価を聞かないけど、背番号という制約下におけるパンチの効いたビジュアルはむしろ良いと思っていたので。

戦術浸透で去年よりは勝てるようになったけど(今季初参戦の福岡も早速勝てたし)、それでも決定力不足やスタミナ切れで逆転負けを許すフラストレーションの溜まる試合も少なくなかった。決定機すら作れないよりは良いはずなのだが。ところで平塚で初めてミックスゾーンに座ったのだけど、独特の緊張感があった(笑)。

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徳島は少々思い入れのある土地なので、再訪できてとても嬉しかった。試合もうまい具合に逆転勝ちさせていただいたが、その積み重ねもあって結果的に徳島は惜しくもJ2降格。また相まみえるときが来ることを心待ちにしている(こちらが落ちないようにしないと)。

二年連続で夏のエース引き抜きは世知辛い。ロペスのチャントは急遽録ったのでユニフォームは着られず。ちょっと感傷的なアレンジなのは寂しさのほかに、引き抜かれる立場の憂き目も混ざっているやもしれない。

こういう感じでソンユン、武蔵、ミンテ、ジェイも弾きたかったのだけど、コロナ禍ではなかなかスタジオに行く機会もなく。家のエレクトリック・ピアノでも出来なくはないのだけど、やはり気持ちの入り方が違うので。

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久しぶりのドーム参戦。実に2018ホームセレッソ戦以来である。2019も札幌には居たのだけど自身のコンサートと丸かぶりしてしまったので。2018も2019(浦和戦)もドローだったが、今回の浦和戦は勝てたのでなかなかツイてるかもしれない。ここから小柏はプチ覚醒していた記憶。

チームも波に乗るかと思ったのだけど、そんなに長続きしなかったのは残念。日程のきついシーズンでもあったし、少数精鋭のなかで怪我人もたえず出ていた印象なので致し方なかったか。ルヴァン東京戦の敗退だけは、マリノス戦を巧妙に勝ち抜いた分かなり口惜しさが残ったのは否めない。

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その後、情勢が好転し参戦の機会も増やすことができたけど、結局なかなか勝てずシーズンを終える。最後の横浜FC戦は行こうと思えば行けたとも思うのだけど、やむを得ない事情があり私用を優先した。こういうときに限ってチームは勝ってくれたりするのがサッカー(笑)。

ジェイの退団が決まった。2017後半の目の覚めるような活躍を目の当たりにしてすっかりヒーローと崇めていた自分ではあるが、このときが来るのは予期していたので、感傷的なツイートをいくつか連投したものの受け入れられている。他方、その後フロントがにわかに騒がしくなってきた。社長の勇退濃厚もさることながら、実は四方田HCの離札が最もショッキングだったといえる。ミシャ監督延長の裏返しといえばそれまでなのだけど、後継者の筆頭中の筆頭だったわけなので、脳天が揺れるような衝撃だった。もう一度戻ってきていただく機会があるのだろうかと考えてしまうが、今はそれを考えていても仕方ないし、四方田さんには四年間溜め込んだ思いを次のステージで存分にぶつけていただきたい。そしてこの激動のさなか、一試合一試合振れ幅の大きい試合結果に一喜一憂させられつつ、リーグ中位という成果は安定しつつあるともいえるクラブが来シーズンどうなるか…。

ハラハラしながらも、ますますデザイン性を増してきた攻撃的なユニフォームを纏った選手達の活躍に期待しながら来季を待つ。そんな年の瀬の札幌である。

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J2 第42節 ジェフユナイテッド市原・千葉vs栃木SC フクダ電子アリーナ 

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ルヴァン決勝も終わり札幌のサッカーに大目標がなくなった頃合。日常の仕事も繁忙期で休日に今ひとつ張りがなくいつまでも寝腐っていられそうな中、これでは何の気分転換にもならぬと思い立って近場のJ2最終節を観に行こうと決めた。柏や横浜FCは既に完売、ヴェルディは味スタに新鮮味が無いので、まだ見ぬフクアリへの参戦を決めた。千葉さんはKappa仲間として勝手に親近感を持っているし、栃木には札幌ユース出の榊くんもいるし、全く見るべきものがないということもないだろうと。佐藤勇人選手の引退試合ということを目にしたので、あまり満員間近なら遠慮しようかと思ったのだけど、チケットに余裕がありそうだったのでお邪魔することに。

札幌サポにとってフクアリといえば何と行っても2016年のあの試合だが、当時現地観戦を始めたばかりの自分が夏以来唯一行けそうだった近場だったにも関わらず、仕事と被ってしまい行けなかったのである。よってフクアリの地に立つのはこれが初めてだったが、蘇我駅から程近い立地といいピッチとの距離感といい、素晴らしいスタジアムだった。おこがましい言い方にはなるが、早々にJ1に戻ってきてほしいと思った。

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いつかのFC東京vs磐田以来の中立地。スタンドに座ってのんびりと見物できるのはスポーツ観戦の本来の味というか、チームをサポートする実感がない変わりに、ストレスの無い程良い非日常を思い出させてくれた。タッパー持参で大盛りになる有名な喜作のソーセージ盛りなどを頬張りながら、そこそこ寒いのでビールは自重しながらキックオフを待つ。

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最終節は全試合同時キックオフなので、スマホDAZNに繋ぎ、Jゾーンプラスでの全試合ザッピングを片耳イヤホンから聞きながらのインタラクティブ観戦と洒落込んだ。播戸氏のトークがやかましかったり(そこそこ面白かったけど)、どこかのチームの大量得点ばかりが耳に入り、現実の試合にあまり集中できず気づいたら栃木が先制していたが、榊くんの奮闘や、佐藤勇人選手の最後の舞台を見届けながら…終盤の展開は、二転三転の息もつけぬ落ち着かなくも面白くてたまらなかった。ここ数年のJ2最終節は、本当に面白い。結果的に栃木は残留を決め、あえなく降格圏に沈んでしまった鹿児島。職場の鹿児島サポの方の顔がよぎる。プレーオフ圏まであと一歩届かなかった水戸。果敢に攻めた結果がすべて悪い方向に行ってしまった京都。昇格を決めた横浜FC。そして、引退試合に花を添えることはできなかった千葉…。ユンさんのもとで再起となるだろうか。

あの日から三週間も経とうとしている今、この記録を書いている。J1参入プレーオフは大宮、甲府から脱落し、山形もこぼれ落ち、最後は徳島と湘南の対戦に。徳島の先制点と、湘南を翻弄した前半から行けると思わせてくれたが、結局クリスラン投入からの潮目を変えることができず、昨年に引き続き入れ替えは2枠にとどまることになった。地方が増えてほしかった自分、徳島を再度訪れたかった自分にとっては苦い結果となったが、昨年の磐田同様、湘南を讃えるよりない。それにしてもJ2には厳しいレギュレーションである。J1のレベルを保つためなのだろうが…昨年ぎりぎり残った磐田が今年沈んだことや、大分がチーム力で躍進したことを考えると、今日の徳島のようなチームが上がることでそこまでリーグのレベルが落ちるとは思わないのだが。札幌サポの自分としては、湘南には勝てたが大分にはダブルを食らっていることを考えると、湘南が残ってくれた方が自チームのためには良かったかも、くらいに考えるしかないだろうか。来年のことは分からないが。とにかく、シーズンは終わった。中立地に来ると、自分にはサポートするチームがあるのだという当たり前の事実を再確認できる。新鮮な気持ちを持って、また赤黒を追えそうだ。

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ところで柏の試合をもし観に行っていたなら、それはそれですごい試合の証人になれていたかもしれない。

入場者数:13,358人

SA自由席大人

J1 第27節 鹿島アントラーズvs北海道コンサドーレ札幌 カシマサッカースタジアム

この鹿島戦も本来は行く予定に入っていなかったが、今年度は行ける試合が多くない上、秋以降は仕事で土日出勤も多くなりリーグ戦に参戦できるのはこれが最後になるだろうと思われたから、2年ぶりの鹿島遠征を敢行した。キックオフは15時なのに普段仕事に行くのとほとんど変わらない時間に起きて東京駅に向かうも、既にバス待ちは大行列で(他にもイベントが重なっていた模様)、地方への遠征より距離的に近いのにハードルは同等に高いな、などと感じながら高速バスに揺られた。

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御神籤で凶を得た鹿島神宮散策を経て、鹿島神宮駅からスタジアムへ。2年前と違いゴール裏での参戦となった今回、前半に進藤の流れの中からのゴールで先制。ゴール裏と反対側でこれをやられると本当に誰が入れたか分からず、やったゴール!誰?チャナ?ロペス?え、進藤!?みたいな気持ちになるが、周りの方々も大方同じ気持ちだったようだ。ゴールを入れたのに笑いがさざなむ選手も他に居ないだろうといったところだが、そんな光景をしれっと生み出すのも彼の能力あってである。


鹿島相手に前半を勝って折り返すという素晴らしい流れも、後半早々にセルジーニョに断ち切られ、1-1ドロー決着。しかし2年前に見た0-3に比べれば、なんと互角に戦えていることか。今日の試合だってジェイと武蔵の両FWを累積で欠いての結果である。去年DAZNから見守った0-0も含め、鹿島相手に白星をあげるのもそう遠い未来のことではないと思わせてくれる、遠路足を運んだ甲斐のある試合だった。

試合後はスタジアム発のバスが混雑するという皆さまの声をいつも通り信じ、鹿島神宮駅まで電車で引き換えしてから高速バスで東京へ。2年前の敗戦の空気感あふれる車内とは違い、確かな進歩と充実感を感じる帰路だった。

入場者数:19,314人

サポシビジター大人